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TSMCとは何の略? どんな会社? なぜ熊本? 誘致の理由

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TSMCとは何の略?

TSMC「Taiwan Semiconductor Manufacturing Company」の略です。 

半導体を作っている台湾の会社で、台湾積体電路製造として新竹科学工業園区に1987年に設立されました。

TSMCは、自分で半導体の設計、消費者に直接販売しないファウンドリー専門企業です。 

メーカーなど顧客の依頼を受けて、半導体を作り、供給しています。

受託生産をするこのモデルは、「ファウンドリーと呼ばれています。

TSMCとはどんな会社?

写真はイメージです。

現在、世界規模で半導体不足が続いています。

この不足はモバイル機器や家庭用ゲーム機から自動車まで、様々な製品の生産に影響を及ぼしています。

半導体製造は大規模な投資が必要であり、「ファブレス(fabless)」メーカーが設計に特化し、製造は他社へ委託していることが一般的です。

この半導体不足の解消は、製造業者である「ファウンドリー」の生産能力にかかっていると言えます。

半導体製造市場において、TSMCは約半分のシェアを獲得しています。

TSMCに半導体製造を委託している企業は、売り上げに占める比率が高く、アップル、AMD、メディアテック、ブロードコム、クアルコム、インテル、エヌヴィディアなどが挙げられます。

TSMCへの依存度が高まっており、企業の成長にも大きく影響しています。

TSMCの時価総額は約5110億ドルを超え、世界第12位に位置します(2023年)。

売上構成では、主にモバイル機器やデータセンター、ゲーム機向けの製品が8割を占めています。成長分野としては、自動車、デジタル家電、IoT分野があります。

同社は5万人以上の従業員を擁し、全世界の500社以上の顧客企業に製造した半導体を提供しています。

主要工場は台湾にありますが、一部は中国や米国でも製造を行っています。

市場の流れにコントロールを及ぼす立ち位置にあり、多くの主要メーカーとの取引を行っています。

TSMCはなぜ熊本に?

写真はイメージです。

熊本への工場進出が話題となりました。

TSMCがなぜ新たな工場として熊本を選んだのか、その理由は熊本の地理的な強み・日本の半導体メーカーとの連携・などがあります。

TSMCは台湾での水不足問題を考慮し、2021年の大干ばつによって半導体生産が危ぶまれた状況を受け、水資源に恵まれた熊本の注目度が高まりました。

熊本は地下水が生活用水の8割を占め、特に水道水100%が地下水で賄われています。

このため、豊富な水の供給が可能なのです。

同時に、米中の緊張関係も進出の一因とされています。

米国のIT企業はTSMCを半導体の製造に依存しており、国内で製造を行えばサプライチェーンが国内で完結し、台湾に対する依存が緩和され、台湾に対する安全保障上のリスクが軽減されます。

そのため、日本の地政学的リスクを考慮してTSMCが日本に進出することは戦略的な選択と言えます。

日本は国際的に複雑な立場にありますが、経済的には独立性があります。

そのような国に工場を設立することは、米国からの半導体シェア喪失を防ぐための牽制策とも捉えられることがあります。

水源の豊富さと台湾リスクへの対策に加えて、日本に既存する半導体メーカーの存在も熊本進出の要因とされます。

半導体の製造には材料メーカーや製造装置の開発・管理企業が不可欠であり、TSMC自身だけでは生産が難しいことから、九州には多くの半導体関連企業が存在し、九州が半導体生産の拠点に選ばれたと考えられます。

九州北部には「シリコンアイランド」として知られる半導体生産拠点の歴史があり、今でも多くの半導体関連企業が事務所や工場を構えています。

熊本は九州の中心に位置しており、九州縦貫自動車道が南北に走っているため、福岡や鹿児島へのアクセスも容易です。

また、九州地域には半導体の主要企業や工場が広く分布しています(九州経済産業局「九州半導体関連企業サプライチェーンマップ」)。

他にもアクセスとしては、TSMCの新工場の菊陽町は熊本空港からわずか3キロしか離れていません。

工場での作業には多量の電力が必要です。

そのため、企業が新工場の立地を検討する際に、安価な電気料金は非常に重要な要素となります。

このため、TSMCが熊本県に進出した理由の一つに、九州地域の電気料金が安いという点が挙げられます。

TSMC誘致の理由・現状

デジタル化の進展により、半導体は製品全般に広く利用されており、その重要性はますます高まっています。

第1工場は建屋が2023年内に完成し、2024年末までの生産開始を予定しており、主に回路線幅12ナノメートル(ナノは10億分の1)の半導体を手がけるようです。

日本政府は、経済の安全保障上の観点からも、先端半導体の製造基盤を国内に確立することを重視し、TSMCを誘致する動きを見せています。

新工場に対する投資額の半分近くを補助金として提供することを計画しています。

日本だけでなく、TSMCの誘致には他の国も関心を寄せています。

TSMCは米国のアリゾナ州に建設中の工場で、2024年に4ナノメートルの生産を開始する予定ですが、これには米政府による財政支援が決定要因の1つです。

しかし、現地の人手不足などから工事が当初想定より遅れていると言われています。

また、欧州でもTSMCはドイツでの工場建設を検討していると報じられています。

TSMCとは何の略? どんな会社? なぜ熊本? 誘致の理由のまとめ

産業の進展に伴い、半導体の需要は急速に高まっています。

この高まる需要を満たすため、TSMCなどの主要半導体メーカーは、生産拠点を世界中に展開しています。

熊本に進出したTSMCは、豊富な水資源や安価な電気料金、そして日本の半導体メーカーとの連携を取ることで、戦略的な立地を選択しました。

日本政府の支援もあり、新工場の建設が進行中です。

TSMCの進出は、地域経済の活性化や半導体生産基盤の確立に大きな影響を与えることが期待されています。

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